こんなのやられたら!

一眼レフだのミラーレス一眼だの持ち歩くのがバカバカしくなって困りますね。

iPhone13で撮影した画像を撮って出しで長辺1200ピクセル×短辺900ピクセルにリサイズだけ掛けた画像がこれです。

f:id:a1photomic:20220214153619j:plainこんな画像を突きつけられたらコンパクトデジタルカメラを買おうって奴はいなくなると思う。今更だけどコンデジのマーケットが急速にシュリンクしたのもよく判る。桜の枝に引き攣れ感はないし全体を俯瞰的に眺めたら物凄く解像感がある。空の色調も抑制感があっていい。ハイライトからシャドーまでの繋がりもいい。

オリジナルは4032×3024の12Mピクセル、4:3フォーマットなんだけど、昔使ってたD3sも、今使ってるα7s3もピクセルサイズは12Mで同等だから、おそらくはA3ノビにでもプリントしない限り粗は出ないだろうと思う。

「現像?何それ」ってなもんだ。スマホ任せでどうしてここまで写るんだ。俺はどうしてあそこまで苦労してニコンなりソニーなりで撮影した画像ファイルをパソコンで画像処理しなきゃいけないのよ。いや正味な話、俺が必死でパソコンで現像処理を追い込んで、それからソフトに実装されている自動調整ボタンを押しました、みたいな感じの完成度だもん。
まあ実際のところ、撮影した対象物を画像ファイルとして生成する際に、スマホ側でソフト的な調整は自動で掛けていると思うんだけど。だけど、こんな画像を機械がさらっと吐き出すんじゃないよー。人間様の立場はどうなるんだ。

ニコンイメージスペースのようなアクセスコントロールが可能なサイトに写真を上げて、限られたひととだけ写真を共有したい場合でも、スマホだったらアップロードからURLの連絡まで一発で完結できる。アプリを介在させてわざわざカメラから画像を取り込む必要もない。

まじかー!としか言えない。

なんか最近はスマホでも無理矢理ボカすのが流行ってるみたいだけどね。ボケを有難がるのは日本固有の事象でそれに該当する英単語は日本語由来のbokehだからさ。ソニー使いの俺が言うのもなんだけど、メーカーがとろけるようなボケとか言う宣伝文句を使うのはちょっと気持ちが悪い。

イカ判(長辺36mm×短辺24mm)のレンズ交換式カメラといえど、結局のところ写真表現の幅はそのフォーマットに支配されている訳で、自然なパースペクティブでパンフォーカス表現をしようとすると、恐らく画像ファイルは回折ボケで使い物にならなくなるだろうね。それを逆手に取ってメーカー側が堂々と「大口径レンズを使って絞り開放で撮りましょうよ、どうですこのボケ具合」って言うのはある種の開き直りであってちょっと違うと思う訳よ。

人間の眼が漠然とものを見ているときにあんなボヤボヤ画像しか写ってなかったらあっちこっちで衝突事故だらけな訳で、写真って奴は、まずはパンフォーカスでカチっと再現されるべきものだと俺は思うんだよね。
スマホに実装するレンズは焦点距離が短いから合焦範囲が広くなって結果的にパンフォーカスになるんだけど、これはライカ判のシステムでは実現できない世界で、フォーマットを意識する必要のないスマホだからこそ達成できる世界だとも言える。
レンズ一体型のカメラ、しかもいいとこ三年しか使わない使い捨て。レンズマウントだのフランジバックだのを意識する必要はなく設計の自由度はこの上なく高い。ダメだと思ったらやり逃げすりゃあいい訳でユニットの設計者は気が楽だ。

何度でも言うけどこれは凄い。ライカ判のレンズ交換式カメラとは違うフォーマットのカメラとして完全に共存できる。つまり棲み分けは充分に可能だ。
レリーズタイムラグとか動体撮影時のオートフォーカスとか、そんなものを意識しないといけない時には気合を込めてソニーαを持ち出せばいい事だ。後は夜か。スマホカメラのナイトモードで動きモノをブレ無く写し止める事は無理だから、そこは流石にα7sⅢの独壇場だとは思う(と自分に言い聞かせるしかない)。

f:id:a1photomic:20220215024112j:plainこちらは失敗画像。ゴーストやらフレアやら凄いことになってます。強い光源はフレームインさせないように意識したほうが良さそうです。最近増えたLED式の街灯とかね。それからレンズ周辺は、意識して撮影前にきちんと清掃することですかね。

f:id:a1photomic:20220215033356j:plainもうひとつ失敗画像。駐車場の看板(白抜きのP表示と[空]の文字)が、何故か対角線上に反転して結像しています。ゴーストってこんなにはっきり結像するものなの?どういう仕組みだからこうなるのか、知りたいところです。

こうやって見ると、夜間の撮影はいろいろ気を使わないといけないし、後でレタッチが必要になることも多いんだろうね。だけどこれ、後処理でレタッチを入れることを考慮しても、春に桜の名所とかで写真撮ってさ、それで一眼レフなりミラーレス一眼なりの吐き出す絵をスマホが圧倒したらどうすりゃいいんだろうな。

スマホに搭載されているレンズなんて大したことないんだろうからエンジンが余程優秀なんだろうね。レンズの明るさ(f値)は焦点距離÷レンズの有効口径だから、見かけのf値は凄いけど(f1.6らしい)。林檎電脳が画像処理エンジンを自社開発する訳はないからどっかから買ってきたんだろうけどさ。ベンダーはどこなんだろうな。
まあ、ニコンじゃないことだけは確かだけど。あの「私には一切意思はありません、現像頑張って下さい」式の、モノクロ紛いの絵に林檎が首を縦に振る訳がないからなあ。

カメラメーカーにしてみたら。ちょっと、いや、かなり拙い事態だぜこりゃあ…