富士GFXを一式叩き売った話

ことによると来年の桜のシーズンには金にモノを言わせて買い戻すかもしれませんがね。我ながら何とも短い付き合いでした。
動きものも撮る私にとって、現時点で全幅の信頼を寄せている機材はα1です。もちろん、何に重きを置いて機材を選定するのかは人それぞれですが、私にとってGFXは「止まりもの専用のサブカメラ」でした。

前述のとおり富士の吐き出す画像は全くいいと思いませんし、私には色がいいだの悪いだのと騒ぎ立てる低脳はNewtonの「光とは何か」でも読んでから出直してこいという所感しかありません。加えて富士は露出の精度が低いのに後処理に関する考え方があまりにも「変」で付いていけなかった。これが機材を一式処分した理由です。

写真機材は使い続ける限りにおいてその価値が減耗することはありませんから「気が向いたら持ち出す」くらいの向き合い方でも良かったのかも知れません。ですがクルマを手放した私にとってα一式に加えてGFXを持ち出すというのは苦行でしかなく、使いもしないうちに後継機種でも出された日には目も当てられません。寄る年波には勝てず、遂に三日ほど背筋がバキバキになってしまい、換金するなら早い方がいいと思って一式叩き売りました。

さて。
こんなもの使えるかボケ!と思った直接の理由は、上述のとおりGFX50S IIの露出精度の酷さです。富士の露出精度の酷さはカメラメーカー最悪と思われるニコンといい勝負でしたが、そういえば両社とも画像エンジンを内製できない会社ですね。仕方ないと言えば仕方ないのかな…

しかも富士は現像を認めていません。
おそらく富士は絵作りをブラックボックス化したい訳ではなく、単に画像処理技術が他社より劣っていることを知っていて、敢えてそうしているだけなのでしょう。
「富士独自の絵」とやらを吐き出しているように糊塗する目的で、富士フイルムニコンキヤノンソニーとは異なるワークフローを採用しています。それ故にいつまで経っても富士フイルムはメジャープレイヤーになれない訳ですが、当然本人たちは気がついている筈です。確固たる信念でやっている事ではなく、お家の事情で仕方なくやっている事だと。

ソニーは撮って出しで9割方適正露出を叩き出してくれます。ニコンからソニーに乗り換えた時、露出精度の高さには本当に驚いたのですが、カメラが上手にハイライト基準とシャドー基準を使い分けているように思えます。
おそらくはテレビと家庭用ビデオで社内に画像処理技術の蓄積があるパナソニックもカメラ任せで精度の高い絵を作りこんでくれるでしょう。

一方の富士GFX。一律にハイライト基準で露出を決定しているような形跡がありました。このため1EV程度の露出アンダーは当たり前でとにかく露出が安定しないのです。
それ故に現地では撮影した結果をモニターしながら、その都度適切に露出補正をかける必要があったのですが、露出精度が低ければ必ず後付で現像処理が必要になります。これがもう、とんでもないイライラの種だったのです。
一応富士にも「AEオートブラケット」はありますがね。たったの3fpsでバッファがすぐ詰まる機材でそんなものが使いものになると思われても困る訳ですよ。

何度も繰り返し言及している事ですが、ニコンのように画像エンジンの絵作りが使い物にならないくらい酷いものであっても、現像処理でサルベージできればある意味で問題ないです。しかしながら前記事で述べたとおり、そもそも富士は現像と言うものを認めていないのです。

加えて富士は「悪意に満ちた落とし穴」を仕込んでいます。誰も指摘しませんが(怒)。
富士の純正ソフトはカメラ本体をパソコンに接続する必要があります。
判りやすく言うとGFX50S IIで撮影したRAWファイルを現像する為にはGFX50S IIをパソコンに繋ぐ必要があるという事なのですが、これがどれだけ酷い意味を持つかまだ分かりません?

私がGFX50S IIからGFX100Sに買い換えたとします。その瞬間にGFX50S IIの現像修理は未来永劫行えなくなってしまうという事です。もちろんカメラ本体が壊れたら最後です。

そこまでして富士は下取り交換を防ぎたいのなら、あまりに貧乏臭い話ですね。
故障であれ買い換えであれ、とにかくカメラを手放したが最後、そこから先は嫌でも社外品のソフトでせっせと「現像もどき」に勤しむしかなくなってしまう。
私は隠匿されているこの碌でもない事実に接したとき富士フイルムは高い金を出して機材を買う人間をバカにしている」と激昂しました。

最初の頃は市川のRAW FILE CONVERTER EX 3.0で現像をやってもいたのですが。
ですが、本当に市川ソフトさんには申し訳ないのですが、露出補正の考え方にどうしても馴染めませんでした。率直に言って「何これ」という代物でしかなかったので。

前述のとおり、大きく空を取り込むような構図では富士はかなりの確率で露出アンダーになります。この為、失敗ショットは後付でシャドー部をソフト的に起こしてやる必要があるのですが、RAW FILE CONVERTER EX 3.0でプラス側に露出を補正するとシャドー部を残したままハイライト側だけを明るく補正します。言うなればガンマカーブを弄っているのと同じ動きしかしないのです。逆にマイナス側に露出を補正するとハイライト部を残したままシャドー側だけを暗く補正するとゆー。

お前バカなのかよ!!
何から何までそうじゃないだろう!!

現像ソフトにおける「露出補正」とは、カメラ側が露出の設定をミスした場合に後付で発動するサルベージ機能でしょ?
だから「露出補正」はハイライトからシャドーまでリニアにプラス側、又はマイナス側に動かさないと駄目なんです。「明るさ」と「露出補正」は違う概念なんですよ。ちなみにニコンはこの点を正しく理解して、きちんと機能を分けています。

何から何まで使えない富士フイルム。どうしたらこの怒りが伝わりますかね…

いやもう本当に富士は許せん。
だって「買って初めて」気づきましたもん。こんな事も出来ねえかという破壊力抜群のガッカリ感。ちょっと言葉にできないですよ。

ニコンキヤノンソニーも「パソコン上で」「単体で」使える純正の現像ソフトを無償配布している訳で、それがこの世界の常識だと私は思っていました。カメラ本体をパソコンに接続しないと現像できないなどという気違いは富士フイルムだけ。加えて、各社とも自社の純正現像ソフトで調整したパラメータはRAWファイルに直接埋め込みできます。サイドカーファイルを切り出すのはもちろん富士フイルムだけ。

早い話が「欠陥商品」ですよ、富士のデジカメ。

ニコンのエンジンがいくらゴミみたいな代物であるとしても、ニコンは現像処理の必要性をきちんと認識していますからね。
この点ではソニーと言えど、未だ、ニコンには遠く及びません。EDITではマゼンダーグリーンの色被り補正はほぼ出来ないと言ってよく、ソフトの完成度が圧倒的に違いますのでね。

私が初めて購入したデジタルカメラは2004年のD2Hですが、19年経ってもニコンの純正ソフトで現像処理することが可能です。富士フイルムは機材を買い換えたらサヨウナラ。ふざけんな大馬鹿野郎。
この点ニコンは「楽しい」ですよ。19年前には考えもつかなかったようなやり方で失敗画像のサルベージが出来るようになりましたし、ソフト側も進化していますからね。

NX Studioを使う為だけの目的で、もう一度ニコンを買い戻そうかと思うことがあります。この点は本当に素晴らしいと思います。

そうやって考えるとですよ…
本当に富士GFXが吐き出す画像は解像度が高いのでしょうか。嘘も百回吐けば本当になると言う類の都市伝説じゃないんですか?
富士フイルムがレシピをブラックボックス化して現像処理を認めない理由は、コントラスト、彩度、明瞭度を高く取ることで解像度が高く見える画像をひたすら吐き出していることがバレるのが嫌なだけなんじゃないの、と。

いやもう本当に富士には腹が立つ。露出は外しまくる、現像は認めないじゃ、どうしようもないじゃねえか。金返せダボっ!
結論 : 富士フイルムだけは絶対止めとけ。

SARに掲載されてた「ソニーの新型高解像カメラ」の年内発売を激しく希望する次第です。以上!

富士フイルムの色がいいとか冗談だろ?

世の中はおかしな言説が罷り通るものだと私は本当に感心します。デジタルカメラが生成する画像ファイルは見たままの光景が完璧に再現されてさえいればいい訳で、レンズ、カメラ本体、イメージセンサー、画像エンジンといった一連のシステムを通して、何かが加算されたり、何かが減算されなければそれに越したことはありません。

にも関わらず。どこの色はいいだの悪いだのと騒ぎたてる低脳どもが後を絶たないのは一体どういう理由に依るものなのでしょうか。ましてメーカー側が勝手に「俺の考える絵はこうだから」と自分の主張を押し通されても困る訳で、寝言は寝て言えとしか言いようがないです。

冒頭に記載した「富士フイルム」とは、具体的にはGFX50S IIの事です。購入当初私はパラメータ設定をどうすればいいのかについて相当悩みました。

最初に躓いたのは快晴の空が燻んだ謎の色で再現されてしまうことでした。試行錯誤の末に達した結論は「Dレンジ優先」の設定を切るというものなのですが、富士はハイライトの飛びを嫌う露出の与え方をします。加えてDレンジ優先を自動(AUTO)に設定するとハイライト側の階調を無理矢理残します。
それらが相まって意図しない色の燻みを発生させてしまうんだろうなと思いますが、一方で曇りの日などは「Dレンジ優先」を自動に設定しておく方が良い結果に繋がる(ハイライト部の階調がきちんと残る)こともあります。カメラ側の設定をどうするのかは、本当に悩ましいです。

このため「どこのメーカーであろうとも、デジタルカメラはRAWで撮影して後付で現像するしかない」という結論になるのですが、富士くらい現像に手の掛かるメーカーは他にありません。機材を買うのは簡単ですが、実際に使ってみて本当にびっくりしました。「やっちまったかこれはー!」って感じでしたからね。

毎回毎回、親の仇のようにニコンを引き合いに出して本当に申し訳ないのですが、ニコンは撮って出しの画像再現性が極めて低く、それ故に「現像」と呼ばれる後処理が必ず必要です。それでも一定のサルベージは期待できましたから「現像の自由度はかなり高い」とすることが出来ます。一方、富士はこの後処理の自由度が極めて低く、恐ろしく手間が掛かるのです。

富士は公式ページで無償の現像ソフトが三種類あることをアナウンスしていますが、私は全部試しました。後々のために所感をここに記載しておきたいと思います。

1.Capture One Express Fujifilm
私が入手したいのは富士専用の無償版なのに、いくら頑張っても試用期間つきの製品版がダウンロードされてしまいます。
お前は詐欺師かダボっ!
論外にも程がある。インストールを強要されたソフトは数分間使っただけでアンインストールしました。この為「お前は詐欺師か」という以外の所感は何もありません。

2.RAW FILE CONVERTER EX powered by SILKYPIX
結論を先に言ってしまうとシルキーの機能制限版です。私はシルキーの製品版を使っていましたから違和感なく使えました。でも人には勧めません。

◾️長所
RAW現像の際に生成されるサイドカーファイルは製品版で処理しても正しく反映されます。上位互換が確保されていて現像をやり直すことがないように配慮されているのは良いですね。また「ファインカラーコントローラ」の考え方は独特で面白いです。

◾️短所
最初にはっきり言ってしまいますが「メーカー純正ソフト」としての機能はありません。あくまでも市川ラボラトリーが富士に提供する「無償汎用ソフト」です。以下に、これは自分には合わないなと思った理由を列記します。

①ダイナミックレンジ、Dレンジ優先といったカメラで設定するパラメータを変更する機能がない。
→「メーカー純正ソフト」ではないので仕方ないとも言えますが、これは本当に痛い。あ、出来ないのかと気づいた時の落胆たるやもうw
いえ、期待した自分が馬鹿でした。

②RAWは操作出来るがJPEG はできない。
市川ラボラトリーの製品版ソフトに誘導するための撒き餌と考えてください。

トーンカーブを無駄に弄る絵作り。
デフォルトのガンマが1.15とか本当に勘弁して欲しいです。シルキーは画像ファイルのサルベージには向いていないと思います。

④トリミングの範囲指定方法が独特すぎる。
無料ソフトなので試してみれば分かります。変です。とにかく変です。何なのこれってレベルです…

⑤露出補正の考え方が変。
プラス側に露出を補正する場合、ハイライトの調子を残してシャドー部と中間域を持ち上げてしまいます。この為、いくらパラメータを弄っても思いどおりの絵になりません。

シルキーはいろんな意味で慣れが必要で、今では気が向いた時以外使っていません。

3.FUJIFILM X RAW STUDIO
結論から言うと、どれだけ面倒でもこれを使うしかないです。
◾️長所
カメラで設定可能なパラメータを後付で弄れるソフトはこれしかない。長所はそれだけです!

◾️短所
①カメラをパソコンにUSB接続しないと使えない。しかも処理が無駄に遅い。
中のひと、あなたバカなんですか。
こんなの富士だけでしょうね。「所詮富士ごとき、写真界のマイナープレーヤーか」という所感しかありませんが、それでも使うしかないのが辛いところです。

②ビューワーとエディターが一体化されている。この為任意のファイルを現像しようとする場合、同一フォルダにある画像ファイルのサムネイルを延々と読み続ける。ところがこれが滅茶苦茶遅い上に全部読み切らないと何も始まらない。
→ひとつのフォルダに格納するファイル数を予め絞ってから現像に着手するか、新しいフォルダを切ってファイルを格納しなおしてから現像するしかないですね。

③カメラで設定できるパラメータを変更すること以外、本当に何も出来ない。出来るのはRAWファイルのパラメータを変更してTIFFJPEGの画像ファイルを切り出す事だけ。
→トリミングはおろかファイルをリサイズする事さえ出来ません。ゴミ取り?何それ。加えて本当に判らないのは元のRAWファイルには撮影時に設定したパラメータ情報が書き込まれているのに、このソフトを使っても変更したパラメータを元のファイルに上書き出来ません。サイドカーファイルが生成されるだけです。ニコンソニーもメーカー純正ソフトでは上書き出来るのに富士だけ出来ないのは何故?バカなの?富士フイルムは昔から指定校制で天下の秀才しか就職できない筈ですが、それがまたどうしてここまで頭が悪いんですかね。

④他のアプリに画像ファイルを直接渡せない。
上記のとおり、レタッチは他のアプリでやるしかありません。富士もその事は分かっている筈ですが、画像ファイルを他のアプリに直接渡す機能はありません。
→現像の結果を一旦16bit TIFFで吐き出して、そのファイルを他のソフトで弄るしかありません。つまりRAWファイルと共に、レタッチ用に切り出したTIFFファイルも適切に管理する必要があります。
まあ面倒くさいの何の、これが許せるか許せないかで評価は大きく変わると思います。

⑤サルベージモードが存在しない。
フィルムシミュレーションなんて有り難くも何ともないです。私にしてみれば本当にアホかという所感しかないです。
任意の色の再現性がおかしいと思ったら意地と根性で色温度やら色被りやらを修正する必要があることに変わりはありません。フィルムシミュレーションのモードをいくら変えても無駄です。深みに嵌るだけで一切改善はしません。

富士のフィルムシミュレーションを彩度の高い順に並べられるひとはいますかね。
ベルビアはビビッドか風景でしょうね。プロビアは標準=スタンダードかな。
アスティアはソフトってなってますけどポートレートという事でいいですか?じゃあプロビアとアスティアでは一体どちらの彩度が高いんですかね。

後は何なんでしょうね。ニュートラルに該当するモードはありますか?フラットは?

どこにもありません、そんなもの。

富士は訳の分からない、しかも使いもしないモードを粗製濫造して本質的な部分を誤魔化していますが、そんなものを有り難がる理由はどこにもありません。まともな色再現性を確保してから出直してこいとしか言えません。

つまり富士は「失敗画像を後処理でサルベージすることを一切考慮していない」というのがこの項の結論です。結局、富士は令和になってもアナログライクなフィルム屋のままでした。

GFXは決して安い買い物ではなかっただけに、私は本当にがっくりきました。
クソですよ、クソ。いやもう本当にこんな糞ソフト初めて見ました。ソニーのEDITが神がかって見えるレベルですからね。
富士は現像のプロセスを故意にややこしいものにしていますが、私にはアホかいなという所感しかなく、富士に対してこれ以上の投資をするのを止めました。

⭐︎ ⭐︎ ⭐︎

世の中は何事に於いても好事家、信者と呼ばれる人達で溢れ返っています。無けなしの金をはたいて買った機材を偏愛されるのはどうぞご自由にとしか言いようがありません。ですが、そんな人達に限って自分の使っている機材を全力で擁護するだけでは飽き足らず、他人の使っている機材を貶めなければ気が済まないのは何故なのでしょうか。本当に手に負えません。
あの人士は一体何が楽しくて写真を撮っているのでしょうね。いっそのこと一生、カラーチャートでも撮影していればいいと思いますが。

私が富士GFXを使って最初に驚いたことは、ピント面の解像です。これに関しては本当に凄まじいの一言です。最前面にピントを置いて背景の大部分を崩すのは勿体ないので、あれ程嫌いだった前ボケを容認するようになりました。本件に関してはいいものはいいと認めますし異論を挟む余地はありません。

ところが富士GFXの露出精度はかなり怪しく、随伴する色再現性がほんとうに安定しないのです。富士の関係者もまして信者も一切言及しませんがね。

現地で納得がいくまでパラメータの変更を掛けて一枚の絵を作り込む時間があれば別ですが、露出、ダイナミックレンジ、フィルムシミュレーション、色温度等を都度変更するのは率直に言って凄い手間が掛かります。
だからこそ「現像」というプロセスを介在させて撮影時の省力化を図りたい訳です。ところがタチの悪いことに富士はこのプロセスを故意に面倒なものにしています。

私はこの一点だけで富士を人には勧めません。富士の色がいいとかアホかいな。色再現にそんなに自信があると言うのなら自力で「純正ソフト」くらい作って配布しやがれ大馬鹿野郎め。

色がいいといった類の無責任な言説は都市伝説か、ただの嘘でしかないです。良い子のみんな。騙されないようにしましょうね。

以上、解散!

<撮影例>

JPEGで出力したファイルをリサイズしたもの。撮って出しとしては良好ですが、空の色調は手を入れたいところです。

②上記同様、JPEGで出力したファイルをリサイズしたもの。何これ・・?

③上記②と同時にRAW出力したファイルを富士の純正ソフトで加工したもの。

④上記③を更に、ニコンのソフトで加工したもの。富士のソフトでは思い通りの絵になるまで追い込み切れないのが困りごとです。

JPEG撮って出し、リサイズのみ。スマホでもよくある色味の崩れ方ですね。空が燻んだ色で再現されてしまうケースが本当に多いです。

⑥結局、現像という行為は必要ですよね・・。以下に記載するパラメータについて変更を行い、TIFFで切り出したファイルをニコンのNX Studioでリサイズ・JPEG変換しています。

Dレンジ優先:OFF
ダイナミックレンジ:DR200
フィルムシミュレーション:ASTIA/ソフト
増感/減感:+1/3EV
シャドウトーン:-2
カラー:+1

1億画素信者うんざり 〜ラージフォーマットに手を出した話2

α7RVを予約開始日に押さえました。恐らく発売日の11月25日には受取できると思うのですが、最初に言ってしまうと最終成果物としての絵はα7RIVと然程変わらないんだろうなと思っています。

オートフォーカスとホワイトバランス、更には手振れ防止機構が強化されているらしいのですが、10fpsで動きモノを追う限り中抜けは出ます。いくらオートフォーカスを強化しようともα1に取って変わることは出来ないでしょうからこれまで同様にソニーR系はポートレート静物が主戦場ということになると思います。

じゃあどうしてそんなものを買うんだという話ですが、分子/分母、つまりヒット率が上がるのなら喜んで買うという事です。
今回ソニーはR系の画素数を据え置いて機能を強化する方向に振ってきましたが、私は三脚は滅多に使わず、フィールドカメラとして使用することを前提としています。つまり私にとっては正常進化であって好ましい出来事でしたからほとんど悩むこともなく購入を決めました。

ちなみに50万円をぽんと出す訳ではありません。あくまでも下取差額交換ですので「追金30万円ならまあいいか」くらいの気持ちであったことは正直に告白しておきます。日本という落ち目の国でアホノミクスの尻拭いをさせられる事に対しては異議申し立てのひとつもしたくなりますし、追金が20万円で済んだら買い替え需要でバカ売れだっただろうなとは思います。ソニーの値付けがちょっと微妙な事は、率直に認めます。

一方で。光をきちんと廻せるスタジオで三脚を立てて撮影をする方にとっては「何それ」ってなもんだったでしょうね。それは用途に起因する評価軸の違いですから一切否定しません。また、美術品のデジタルアーカイブを生業とする方にとっては解像こそ正義、画素数はあればあるだけウェルカムでしょうから、今回の「マイナーチェンジ」は期待外れだったことと思います。

APS-Cで4000万画素のイメージセンサーが作れるのならフルサイズ8000万画素も作れない事はない筈ですからソニーは3年後の7RVIでは他社との差別化の観点から再度画素数を増やす方向に振ると思います。解像命軍団の皆さんは3年間毎日ぽちりぽちり貯金をすれば明るい未来は必ず開けることでしょう。暫くお待ちを。

⭐︎ ⭐︎ ⭐︎

さて、ここからが本題です。
ラージフォーマットのイメージセンサーの大きさはフルサイズの1.7倍ある事は前述のとおりです。もし私が現在所有しているα7RIVの画素ピッチでラージフォーマットのイメージセンサーを作ったらどうなるか。6100×1.7=10370 
つまり一億画素ということになります。一億画素と言えば富士のGFX100Sですね。

いらないです、はい。

一方のGFX50SIIはラージフォーマットで5140万画素ですが、画素数を上述の係数1.7で割り戻すとピクセルサイズはフルサイズ3024万画素機相当ということになります。ソニーの無印α7IVは3300万画素ですから一画素あたりのピクセルサイズはそれなりに確保されており、解像感と先鋭感の両立が出来そうな気がしました。

俺はこっちだと思いましたね。

仮にGFX100SとGFX50SIIが同じ値段であったとしても、私はGFX50SIIを選んだと思います。繰り返しますが画素数はα1と同等。ピクセルサイズは30MP機と同等とか、涎ものじゃないですか貴方。とは言え、一点突破型を選ぶもよし、バランス型を選ぶもよしですのでお好みでどうぞ。本稿はいつものように私個人の所感ですので念のため。

ラージフォーマット機を一台お迎えするに至る過程で参考にさせて頂いたのはGFX100Sの作例です。「ISO6400でこの解像感、どうです!」といった類のメンションを付けていらっしゃる方がおふた方いらっしゃいまして、作例自体はとても参考になりました。

一方でお使いのレンズはF4通しのズームでしたからちょっと待ってくれと言うか…マジックアワーは富士の誇るGF80mm F1.7 を持ち出すんじゃないですかと。そもそもラージフォーマットは明るいレンズの絶対数が少ない訳ですから、夕刻から夜間にかけての撮影ではラージフォーマットの持つ本来の強みが全て弱みとして露呈する可能性もあります。それを無理矢理擁護するような論調には本当に辟易しましたし、お前ら、大枚払ってその機材を選んだ自分に酔っているだけだろうと皮肉のひとつも飛ばしたくなります。

作例から得られた知見でいちばん大きかったものは、ラージフォーマットと言えど実用上はISO6400あたりが許容できる限界なんだろうなという事でした。GFX100Sもα7RIVもピクセルサイズは同じですから、例えるなら両者の違いは35mmフルサイズ機と、それをAPS-Cクロップして最初からトリミング前提で使うようなものだと思います。

GFX100Sは画素数が多い分、ノートリミングで撮影した画像をリサイズして切り出せば相対的にノイズ「感」は低減すると思います。それでもやっぱり高感度ノイズが乗った絵はソフト的に後処理をする必要がある訳で、絵の先鋭感が失われるのは仕方ないところだと思います。

この点については富士の純正単焦点でシステムを組んだら軽自動車が買えると言われていますから仕方ない面もありますね。その意味で手持ちのシステムを全部処分してラージフォーマット機に移行した方には心から同情します。その上で言いますが、私なら夕刻から夜間の撮影は最初から35mmフルサイズ機とF1.4クラスの単焦点レンズを持ち出します。

具体的には35F14GM/50F12GM/135F18GMです。レンズで3EV稼いだらISO6400はISO800で済む訳ですから、機材は意図を持って使い分ければいいと思います。下手をするとiPhoneの吐き出す絵がラージフォーマットやらフルサイズやらを圧倒するかも知れませんよね。ですがそれはそれでいいじゃないですか。

前項でニコンをぶん投げてソニーに機材を入れ替えるまでの顛末を書きました。一言で書くとニコンの色再現性があまりに酷かったという事ですね。

手持ち機材を一式ぶん投げて他社に機材を入れ替えしてみると、この世に完璧な機材なんてものは存在しないことがよく解りました。現時点で手持ち機材を一台だけ持ち出すならα1でしょうが、それで全てが足りる訳でもないですし、ソニーにしてみたらしてみたで「こんなことも出来ねえのかよ」なんて事も沢山ありました。

そんな訳で。広い世の中には撮影意図に応じてダブルマウント、トリプルマウントを使い分ける方は平気でいるだろうと思います。これまで私にとってニコンを使うということは一種の信仰のようなものでしたが、今はソニーeだけでシステムを組まなくてもいいやと思っています。

昼間用と夜間用、動きモノ用と止まりモノ用というように用途を意識してシステムを組むというのは充分ありではないかと思いますし、フォーマットの異なるシステムをちょい足ししてみるというのは如何でしょうか。
そうしたらこれまで見えてこなかった世界が見えてくるかも知れません。メーカーが違えば作画傾向は違うものですし、天動説が地動説に変わることだってあり得るかも知れません。

ラージフォーマットに手を出した話

何から書けばいいですかね。表題に至る経緯を全て書こうとすると長くなりそうですが、頑張って書いてみようと思います。

私は今年の3月にラージフォーマットに手を出してしまいました。写真という趣味の機材沼。この沼に嵌ったひとには、どれだけ大枚をはたいても写し取りたい情景があるんだろうなと思います。

ちなみにラージフォーマットとはイメージセンサーの大きさが44mm×33mmあるデジタルカメラの一形式で、よく比較の対象となる35mmフルサイズは36mm×24mmです。イメージセンサーを面積で比較すると1.7倍ありますので本体もレンズも大きく、重くなります。しかも高価です。

左:ラージフォーマット/右:35mmフルサイズ

私は大好きな場所や大切な人をそのまま写しとめたいというプリミティブな願望こそ写真という趣味の原動力だと思いますが、趣味が嵩じると時々とんでもないことになりますね。貴方もそうであるように、私も一定の拘りは持っています。

写真好きはどうして沼に嵌るのか。それは結局、手持ちの機材が目前の情景を見たとおりに再現してくれない事への苛立ちだと思うんです。
私も貴方もいつもこんな仮説を立てますよね。自分の知見を総動員しても問題が解決できないのは、機材が悪いからだ。ゴルフが道具に依存するように、写真も機材に依存する筈だと。

ぼくのかんがえたさいきょうのなにか。その仮説がいつも正しいのなら苦労はしません。ところが、現場ではいつも問題が持ち上がり、収束する気配すらありません。

いま現に発生している不具合が納得感のある理由を伴っているなら仕方ないと諦めもつきます。もし、後付で対策が可能なら現地では気にせずに撮影を続行すればいいだけの話ですが、どういう訳なのか失敗作例という名の宿題が増えていくだけなのです。本当にどうしてなのでしょうか。

ここでひとつ例示しますと、私が過去にJRの宮島連絡船の船上から厳島神社の鳥居を撮影した画像は、カメラの吐き出したほとんど全ての画像が眠いのです。

(注:宮島口から宮島に渡航する場合、厳島神社の鳥居を横切る形で運行するJRの「大鳥居便」に乗船することをお勧めします。運行時間は9:10〜16:10です)


Nikon1 V1+1Nikkor VR 30-110mm f/3.8-5.6(撮って出し)

絵が眠い理由は分かりません。この絵は1/2EV程度の露出オーバーコントラストもユルユルです。厳島神社のすぐ背後には弥山が聳えていますので、大鳥居を望遠で狙った場合、太陽が直接写り込む構図にもなりません。つまり完全逆光という訳でもないのに、どうしてこんな仕上がりになるのでしょうか。

完全逆光だからコントラストが低下したと言うのならこの話はそれで終わりです。理由が判らないからこそ「いや待てよ、撮影の方角は南東だから人間が気づかない程度には光線状態が悪化しているのか?だとしたら最も撮影に適した時間帯はいつなんだ」などと止めどない自問自答が続く訳です。

撮影に際しては船の進行方向右側に陣取り、大鳥居と本殿が一直線に重なるタイミングを狙う訳なのですが、撮影のチャンスはどう足掻いても約1秒。その間に出来るのはひたすら連写する事だけです。

この事象はニコン1だけの問題ではなく、同じ絵をニコンD5で撮ってもD800で撮っても同様の傾向がありましたから率直に言って「まーたーかーよー」という気持ちしかありませんでした。コントラストの低下した絵は後付で現像を頑張ればそれなりにサルベージは出来るので、この事例は許容範囲内だと割り切るほうが幸せになれるよとニコン様は仰るのでしょうか。

そう言えば。ニコンは実写データをデータベース化していて、撮影時にパターン照合して露出の精度を上げているらしいですね。この絵は画面の下半分が空のように明るく見えますから、ひょっとするとカメラをひっくり返して持つといいのかも…そんな訳はないか。

広島はあまりに遠いので検証はまた別の機会に譲ります。このケースは機材論の範疇ではなくて、露出補正と現像頑張りなさいという話でケリをつけるしかないですね。だって理由が判らないんだから。

Nikon1 V1+1Nikkor VR 30-110mm f/3.8-5.6(現像後)

NikonD800+AF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VR (撮って出し) こちらは露出には問題が無いのでVividで現像すれば使えるレベルです。ニコンはカメラの吐き出す絵の精度があまりに低くRAWで撮影するしかありません。尤も、後付でサルベージできるのなら問題はないとも言えますが。

厳島神社の大鳥居に限らず東京駅丸の内駅舎でも何でもそうですが、建造物はそれを最も良く現す構図、要は真正面からのショットは必ず押さえたい訳です。主要被写体を裏側から撮っても意味はありませんからね。使用するレンズの画角等、何らかの理由によりそれが難しければ仕方なく方角を少しだけずらしもしますが、光線状態を考慮して撮影の時間をシミュレートしても結果が伴わないという事象が発現してしまうことがあるのです。かつ現像で解決できないとなると手の打ちようがありません。

目の前の光景が愚にもつかないような形で再現されてしまうのは本当にショックが大きいです。これをやられると本当に困惑します。メーカー純正の現像ソフトで解決出来るのならそれは撮影時の設定の問題だとも言えるのですが、RAWで撮影したファイルが何をやってもサルベージ出来ないという事態に遭遇したら、誰だって「無いわー!」と思うでしょう。どうして見たままの風景を写し止めることが出来ないんだという心情は怒りに近いものであって、お前はスマホにも負けるのかと捨て台詞のひとつも吐きたくなります。

ニコンはまともな絵を一発で吐き出すことは絶対無いから現像必須だというのは、自分の中の了解事項でした。しかし、遂にニコンZ6の吐き出したモノクロ紛いの屑画像に激昂し、私はソニーに機材を一式入れ替えしました。

メカ屋のニコンと違ってデバイス屋のソニーは「明らかな失敗画像」をほとんど吐き出しません。その点は高く評価していますし機材を入れ替えた事に関して後悔は一切ありません。とても良かったと思っています。理由は、明らかに写真の歩留まりが向上したからです。

現在3台使っているソニーαは、それぞれのスペック上の長所だけに着目して購入しました。私は意志を以ってニコンからソニーに切り替えした立場ですが、ソニーにはまずベースとなる絵作りの方向性のようなものがあって、その上にデバイスで規定される性能が実装されているような感覚があります。

ソニー機の吐き出す画像が大外しをしないのは、最終形としての画像品質はハード側がきちんと担保するべきだという思想性の反映だと思いますが、ソニーはテレビ屋ですから社内的にはメカ屋とエレキ屋の発言力が拮抗しているのでしょうね。社内に製品を構成するためのシーズが全部あることがソニーの強みだとすると、使ったことは無いので断言は出来ませんが、同じくテレビ屋で、画像エンジンを内製できるパナソニックソニー同様に安定感のある絵を吐き出すんだろうなと思います。ニコンが一発で完成度の高い、後処理に手の掛からない画像を吐き出してくれさえすれば事情は違った筈ですから、その点はちょっと惜しかったですね。

ニコンには本当に長い間お世話になりました。

さて。ここで少し寄り道してソニーの絵作りについて言及しますと、私はα7R4の絵とα1の絵には若干の相違を感じます。α1は生成される絵の合格率が抜群に高く、機材に対する信頼感も極めて高いことから、終日撮影する際に一台だけ持ち出すのなら、私はα1を選択します。

Sony α7R4+SEL24105G(撮って出し) ハマれば一発でこの通りなので侮れません。

一方で、昼間の順光下で静物だけを撮影するのなら、α7R4の破壊力は抜群と言ってもいいです。

α1は動体追尾と連写に着目して購入したカメラでしたから実際のところ、絵作りにはあまり期待していなかったのです。ところが使ってみたら充分ありでびっくりしました。

Sony α1+SEL1635GM(撮って出し) 空の青をきちん再現しているのが好みです。シャドー部を少し持ち上げたら即現像完了ですね。

それ以降、デジタルカメラは画素数や常用ISO感度といったスペック値では測れない世界なんだなと思うようになりました。世の中には好事家というものが一定数存在し、異なる機材の性能を指標化し優劣を競わせようという奇特な方がいます。大変申し訳ないんですが私にはアホかいなという所感しか無いですし、一切参考にすることはありません。
機材にはバランス重視の機材もあれば、尖りまくった機材もあります。新しい製品が今足りていない機能を埋めてくれるんじゃないかと思ったら買えばいいし、買って駄目なら売却すればいい。とりあえず使ってみたいというのであればレンタルという手もあります。

私が一台のカメラで全ての撮影に対応することは出来ないと思うのは、フィルムカメラが主流の時代には、撮影意図に応じてフィルムを違うものに変えていたのと同じ事で、デジタルカメラについては撮影意図に応じてスペックの異なる複数台のボディをその都度使い分けざるを得ませんね。私はニコンをブン投げて以降、手広く機材を使い分ける方向に舵を切りました。

役割分担を考えて複数台のボディを持つという割り切りをした場合、それなりに金は掛かりますが仕方ないですよね。好きでやっていることですから。

さて。
私はα1を購入してからα7R4を持ち出す機会はめっきり減りました。ですがα1と言えども万能ではないという事は強調しておきます。最大の弱点は夜間の撮影では何だかんだ言って絵が甘くなることで、連写速度も極端に落ちます。

私はα1で撮影した画像をノートリミングで使う場合、ISO設定値をどのくらいまで上げられるのかについて試行錯誤したのですが、個人の主観としてはISO6400くらいまでだと思います。ソニーはα1の常用ISO感度を32000としていますが、メーカー公表値としてはちょっと自分に甘い気がしますね。

そんな訳で、夕方から夜にかけて撮影を続行する時などは本当にイライラします。泣きの一段とでも言うか、シャッタースピードを詰めてでも動体ブレ覚悟で何とかISO10000以下に押さえたいという状況になると、焦りに似た感情が撮影中に押し寄せてくるからです。

もちろん写りますよ。見掛け上はちゃんとね。
写るんですけどそこをもう一寸何とかしてくれませんかねと思う訳です。尤も、今や写真の共有の大部分はスマホで行われる訳ですから、ひとには言わなきゃ分かりゃしませんが。

それでもパソコンの4Kモニターで100%表示するとノイズは盛大に乗ってるわディティールは潰れているわで、35mmフルサイズ機の画素数はどのくらいが適切なんだろうかとまた悩む訳です。

兎角ヲタクは針小棒大ですので、何とかこれを改善できないものかと考えてしまう。つまり、機材でなんとかなるのなら機材でなんとかすりゃいいじゃねえかと思う訳で、また沼にズブズブと足を突っ込んでいくことになります。

Sony α1+SEL100400GM 1/400S f/4.5 ISO20000 単焦点レンズ買ってISO稼ぐしかないなと思ったきっかけがこの写真ですね。

部分拡大。パソコンのモニターでご覧頂くか、ピンチアウトして頂くとノイズ感が判ると思いますが、私は「α7S3をお迎えするしかねえかあ」と思いました。

撮影の現場で画素数多めのノイズ多めを取るか、画素数少なめのノイズ少なめを取るかという選択を迫られた時に、あれこれ考えるのは面倒臭いですね。私は日が暮れたらα7S3+単焦点。それで駄目なら諦めるという割り切りをしています。

Sony α7S3+SEL135F18GM 1/320S f/1.8 ISO2000 α7S3は画素数が少ない分解像しませんが、尖鋭感は高いです。電車に「SDGsTRAIN」との記載がありますが、その右側に何と書いてあるのか解読できないのは仕方ないですね。

「これで駄目なら仕方ない」と自分が思う組み合わせを複数持って使い分ける。写真に関心のない人が聞いたら腰を抜かすかも知れませんが、このくらいの我儘は容認して欲しいです。私が人様に公言できる唯一の趣味ですのでね。

⭐︎ ⭐︎ ⭐︎

そうこうしているうちに、今年も桜のシーズンがやって来ました。ニコンZ6に絶望のどん底に叩き落とされた季節の再来です。

 NikonZ6+NIKKOR Z 14-30mm F4 S(撮って出し)未だ理解不能です。どうしてこうなるの。しかも現像をいくら頑張っても絵がまともにならないのです。撮影時刻は8:56です。

先に記載した通り、激昂した私はニコンを一式処分してソニーに切り替えしました。それで一応のリベンジを果たしたつもりではあったのですが、それでもまたあれこれ考える訳です。一枚一枚の桜の花弁には解像感が欲しい。写真全体にはもっと尖鋭感が欲しい。何とか目の前の絶景を再現する方法はないんだろうかと。

Sony α1+SEL1635GM(撮って出し) 撮影時刻は7:54です。ソニーもかなり微妙ですね。朝の早い時間帯に真西を向いて撮影していますから見掛け上は順光ですが、吐き出した絵はコントラストど高めときた。いや、だからそうじゃないって…この方角は鬼門なんでしょうか。

Sony α1+SEL1635GM(現像後)もっと現像を追い込まないと駄目なんでしょうが、sRGBでカラマネしているのにはてなブログ」に画像を上げた瞬間に「何をどうやっても空の青の再現性だけが激しく変わってしまう」ので、もう諦めました。それにしても、どうしてこの構図だけ、カメラの一発撮って出しにならないんでしょうね

ニコンは0点だとしてもソニーも「優/良/可/不可」の可くらい。さしずめ50点くらいですか。撮って出しで行ける確率の高いソニーでも駄目となると、一体どうやったらこの絶景を再現出来るんでしょうね。次の春には撮影の時間帯を変えて撮影するしかないんだろうなとは思いますが、それとも最悪、現像したファイルをTiffニコンのお絵描きソフト「NX Studio」に渡して色被りを抜くか。ま、それは邪道でしょうねえ…

Sony α1+SEL1635GM(現像後)同じ時間帯にホーム側から駅舎と桜を撮影したもので、撮影の向きは北側です。この絵に関しては桜も色被りでくすんでいませんし、色再現性に問題はありません。結局、写真は撮影方向、イコール光線状態に依存する訳で、そこを突破する方法って無いんかな…

実は、最初、何とかレンズで改善できないのかと考えたんです。ソニー純正に無いのなら社外品でもいい。シグマの超弩級レンズ40mm F1.4 DG HSM なんかどうだろうと。シネレンズなので映像品質は折紙付きの筈ですからね。

結論から言うと実機を三度触りに行って散々迷ったその挙句、購入は諦めました。参考にしたフォトヨドバシの作例は素晴らしいもので買う気は満々だったのですが、ソニー機に装着した場合、余りにもフロントヘビーで取り回しが厳しそうだなと思ったのです。
(Eマウント用は1260g。ちなみにリニューアルされたSEL70200GM2でさえ1045gなのです…)

三度目のお触り会から諦めて帰ろうとしたその時に、ふと近隣のブースを眺めると。なんか実機が置いてある訳ですよ。GFX50SIIとかいうカメラが。

ひょっとしてこっちなのか…(続く)

<おまけ>

Fuji GFX50SⅡ+GF35-70mm(現像後) 撮影時刻は11:59です。

何をやっても上手くいかなきゃ「光線状態がフラットな時を狙って色再現性の高い富士を持ち出すしかない」というのが現時点の仮説です。手持ちレンズの画角の関係でニコンソニーと同じ構図では撮影できなかったのですが、階調表現はラージフォーマットの独壇場かなという気がします。

Fuji GFX50SⅡ+GF35-70mm(撮って出し) カメラが生成した絵はソニーと傾向が似ています。ところが富士はレタッチ耐性が極めて高いのです。画像に素性の良さを感じますね。

ニコンの中の人にお伺いしたいんですがね。どうしてこれくらいの色再現性が確保できないんですか?

#GFX50SII

Profoto A10に手を出した話

ニコンが誇る世界一の撮影システムで、半ば常識として当たり前のように存在しているコンポーネントがあるとします。私も人間なのでついつい、ソニーでもそのくらいは作っているだろうという淡い期待を抱く訳ですが、残念なことにソニー機の世界では「こんなものも無いんか!」と吃驚することが多々あります。

一式叩き売ったニコンではあるものの、ダブルマウント、つまりニコンソニーの併用にしておけば良かったなと思うことがよくあります。写真機材を入換して一年が経ちましたが、両社の製品を実際に使って比較が出来る立場になるといろいろと見えてくるものがあり、最近では尚更その思いが深くなりました。ソニニコのいいとこどりが出来る訳ですからね。
それと同時に。どこかのキチガ、いえ、実際にソニー機をお使いになられた事はないであろうエアユーザーさん達が酷い空理空論を吐いている事も良く分かりました。

その辺の自称プロや底辺プロでもソニニコ両方使ったら直ぐに気付くだろうと思いますがね。枝葉末節はともかくとして
①レンズの逆光耐性
②RAW現像ソフト
③ライティングシステム
の三点に関してはニコンの圧勝でソニーに関しては庇う言葉も見つかりません。そもそも改善するつもりがあるのかと懐疑的にさえならざるを得ません。

そう言えば。
ニコンだったら何でも構わないという連中がこの世には一定数存在していて「ソニーはカメラボディのサイズが小さすぎて手の大きなプロが冬場にグローブして使うのは絶対に無理」という論拠でニコンを推す工作隊がいます。
残念ですが私はバカが大嫌いなのでこの手の議論には与しません。フォトグラファーになる為には身長、体重、性別、手の大きさといった制限事項があるとは思ってもみませんでしたね。戦闘機のパイロットになるのならまだしも、そこまでしてニコンに誘導しないといけない理由があるのなら教えて欲しいくらいで、もうちょっとマシな理由を考えてから出直してこいという所感しかございません。

命題には対偶という概念があることは中学の数学で習いますね。命題Aが真なら対偶も真です。「プロのフォトグラファーは手が大きい」という命題が真ならその対偶である「手が小さい人はプロのフォトグラファーではない」も真であると。アホか。中卒程度の知性があればそんな馬鹿げた命題を提起する筈もなく、ましてメーカーサイドは「ウチはプロユースなんでデカくて重いんです」なんて戯言は口が裂けても言いません。B2Cで自らマスマーケティングを放棄する馬鹿はいませんからね。つまりニコンがデカくて重いのには理由なんかありません。

個人的にはニコンなんとかせえと思う昨今ですがね。ニコンの強みはデカいことでも重いことでもない訳ですから工作隊はもっとしっかりしなさい。あ、皆さんご承知のとおりZfcは壊滅的に酷かったですが。

いやもう本当にソニー純正レンズのSEL1635GMなんか私はビクビクしながら使っています。太陽をフレームインさせたらお仕舞いだってね。何ですかあの謎の緑色の放射状の色付きは。ソニーの純正レンズでも順光ならそこそこ優秀ですが、逆光下では壊滅的なまでに絵が崩れることがあります。私は逆光で使い物にならないという理由だけで買ったばかりのSEL24105Gを売り飛ばしましたからね。

斯様に実際の撮影は昼間の順光下ばかりではない訳で、ソニーでは時々とんでもなく酷い目にあうことがあります。逆に撮影条件が厳しくなればなる程、底力を発揮するのがニコンの強みですね。ニコンを使う理由は信頼性であり堅牢性であり、それを支える豊富なアクセサリーにあるのであって、デカいからでも重いからでもないです。判ったか工作隊。

さて。
私が最初にソニーのシステムに対して「え?」と思った出来事はですね、とりあえずフラッシュは必需品ですので深く考えずにHVL-F45RMを買ってきた時に起きました。つまり買ったその後に気が付いたんですが、どこかに私と同じ人はいませんか?

ソニーってケーブルでフラッシュをオフカメラ出来ねえのかよ」

昔はあったみたいですがね、オフカメラ用のフラッシュケーブル。広く世界に目をやると、一応中国に作っている会社さんはあるみたいなんですが、納期は驚愕の一ヶ月。いくらなんでも受注生産ってことは無いでしょうから売れに売れて流通在庫が払底したんでしょうか。謎です。

ついでに言うとですね。HVL-F45RMのガイドナンバーは45ということになっています。
ニコンを使っていた時はフラッシュ3台持ちで、SB-500をトリガーにしてSB-700を2発焚いてました。単にポン焚きする時はSB-700を使っていましたが、SB-700のガイドナンバーは28です。

これ、おかしくないですか?いや、普通気がつきますよねどんな素人でも。サイズ感も価格帯も同じフラッシュなのにどうしてガイドナンバーがこんなに違うんだって。
結論を先に言うと、ソニーはフラッシュ製品のカタログスペックを糊塗する目的で、ガイドナンバー算出の際の照射角をわざと狭く取っているんです。やる事がいちいちさもしいですねえ。

ニコンSB-700
ISO100、照射角35mmのときGNは28

一方のソニーHVL-F45RM
ISO100、照射角105mmのときGNは45

は?

わざわざ24105Gを持ち出して、それもわざわざテレ端でフラッシュ焚くバカがいるかよ。何だよ105mmって。いや、実はキヤノンも堂々とこの手口を使っているんですが、フラッシュの性能を比較・評価するためにはISOと照射角を揃えてガイドナンバーを確認する必要があるということなんです。もちろん取扱説明書には詳細な記載がありますので裏付は簡単に取れます。

ニコンSB-700は前述のとおり
ISO100、照射角35mmのときGNは28

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ソニーHVL-F45RM
ISO100、照射角35mmのときGNは26

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あれまー。照射角35mmで比較すると、実はSB700の方がガイドナンバーは大きいという事ですね。それじゃあソニーHVL-F60RM2はどうなのよと思って調べてみたら、さあ大変。ISO100、照射角200mmのときにGNは60だって言うんですよ。腹いてー!わざわざフラッシュ焚く為に70200GM持ち出してテレ端でショットするバカがいるかよ!

 

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条件を揃えるためにHVL-F60RM2の照射角35mmはどうなのかを見てみましょう。

ソニーHVL-F60RM2
ISO100、照射角35mmのときGNは30

はあ?

F60RM2とF45RMの光量差は照射角が35mmのとき30÷26=1.15倍です。
ガイドナンバーが倍違えば絞り2段分の光量差、1.4倍なら絞り1段分の差、1.2倍なら絞り半段分の差ということになりますが、絞り半段分の光量差も発生しない性能の差だからこそ、ソニーはガイドナンバーの算出基準という名のゴールポストを、素人目にはそれと判らないように勝手に動かしているんじゃないですか?

これはある種の犯罪じゃないんですか、犯罪。

だってソニーは確信犯として自社のユーザーさえも欺いている訳でしょ。自分の会社のフラッシュなのに、何故同一の基準でガイドナンバーを公表しないんですか?何か公表出来ない後ろ暗い理由でもあるんですか?

あんた達がそんなに105mmが好きならガイドナンバー表記も105mmで統一すれば良いではありませんか。すみません間違ってました。HVL-F60RM2じゃなくてHVL-F49RMでしたってね。あらららら、HVL-F45RMは最近リニューアルされてHVL-F46RMになりましたがね。ガイドナンバーはたったの3しか違わないじゃねえかってね。

どうして斯様なインチキがまかり通るんですかね。まあ、営業が黙ってないんだとは思いますが。その昔、ソニーでは井深大よりも盛田昭夫のほうが偉かったのかも知れません。何をやったって売れさえすればいいんだってね。

ちなみにニコンSB-5000のガイドナンバーはISO100、照射角35mmのとき34.5、同200mmのとき55です。ニコンはスピードライトのそもそもの設計を、標準域で使ったときに最も性能が出るように考慮して執り行っている訳ですね。こういうところは本当に、今でも素晴らしいと思います。

一連のソニーの欺瞞は優良誤認を誘引するいつもの手口ではありますが、ソニーだのキヤノンだの本当に志が低いですよ。見掛けのカタログスペックだけは上等ですが、現場に持ち出してみたらさあ大変。どうしてこんなに思ったとおりの性能が出ないんだと。俺のフラッシュのガイドナンバーはニコンの倍ある筈じゃないのかと。
集合写真のポン焚きでニコンの自称GN28のフラッシュと、ソニーの自称GN60のフラッシュをそれぞれ使ってみたらあら不思議。有意差はどこにもありませんでしたって言うね。

なんでだろー。

何度でも繰り返しますが、ガイドナンバーは発光量の前提となるフラッシュの照射角を変えれば、どうとでも数字を弄ることが出来るんです。そしてこの照射角をニコンは35mm、ソニーは105mm/200mmとしています。
優良誤認が発生しないよう常識的な照射角を選択して、かつ社内製品間の比較においてミスリードが発生しないようきちんとモノサシを揃えているニコン。同業他社用の営業施策として自社製品に下駄を履かせるソニーキヤノン。さらにわざとバラバラのモノサシをつかうソニー

一体どちらが道具として使う人の立場に寄り添っていると思いますか?換えて言うと、あなたはモノを作る会社として、ニコンとソニキヤノの、一体どちらが誠実だと思いますか?私はこういうところに嫌気が差すんです。ソニーのやり口には心の底から吐き気がします。

ケーブルでフラッシュをオフカメラ出来さえすれば、私は恐らく何の疑問もなくソニーのフラッシュ製品を買い増ししていったんでしょうけどね。

だけど、放電管なんかカメラメーカーがいちいち作っている訳がありませんし、下手すりゃフラッシュ製品丸ごと他社のOEMだったりします。ニコキヤノが提供するオフカメラケーブルをソニーだけ作れない理由はどこにもない訳で、変残念なお知らせですがソニーは商品政策として、高価な無線式のフラッシュトリガーをわざわざ購入するように仕向けているという事になりますでしょうね。

だったらいらんわ。ダボ。

さして性能が優れているとも思えないソニー純正の製品群でライティングシステムを組むことに嫌気が差した私は、ソニーのフラッシュは中野の中古カメラ店で下取り特価があった時に里子に出すことにして、社外品でシステムを組みなおすことに決めました。

ま、社外品ならNissinかGodoxかProfotoだろうという話になる訳ですね。だけど値段に目が眩んでメーカーを選択するのは、安物買いの銭失いを二度やらかす事になるんじゃないのかと。あ、ユーザーの皆さんに敵意はありませんので為念。ソニーをぶん投げて例えばGodoxに行くのは判断として正しいと思います。

私は素直にProfotoにしましたというのがこの話のオチですが、今回も枝葉ばかりで内容のない記事ですね。選択理由等、詳細はまた別途。

静止画像しか撮らない人間にとってのインスタグラム

 

結論から言うとWEB版Instagramは良いですね。アプリ版しか使っていないという方は、スマホでもWEB版を使ってみると良いと思います。今更だけど。

写真を共有する為にはどのプラットフォームが便利なのかという事に関しては散々語り尽くされているんだろうけども。私は最近、インスタは止めようと思った訳です。

インスタは一見、写真のアーカイブと共有が同時に出来るプラットフォームのように見えるし、情報収集のツールとしてもかなり有力です。ツイッターと発信する情報の内容を使い分けていらっしゃる方も多いから、一般的にはその両方のアカウントをフォローすることになるのでしょうね。

ところが最近「アプリ版のインスタ」に、ほとほと嫌気がさした訳です。
その大きな理由は「ストーリーズで唐突に大音量の音楽や音声が流れる場合がある」って事で、それでひとりフォローを外しました。その人はストーリーズ上でひたすら自分の好きな音楽を布教しているんです。何か告知したい事があるのなら喜んで見るけど、あなたの好きな音楽に関してはあなた独りで静かに聞けばいいじゃんねえ。

こと音楽に関しては他人への押し付けはハラスメントでしかないと思いますね。もちろん、それは単に私がそう感じているというだけの話であって、本人に悪意がないのは解っています。ストーリーズに展開したい告知に自分の好きな音楽を付けてはいけないというガイドラインがある訳でもありませんし。

だけどアイコンをタップしたが最後、好きでもないどころかただの騒音としか思えない音楽を大音響で流されたくはないし、俺が好きな音楽のカテゴリーはそっちじゃない。譲れない領域に土足で入り込んで来られる事だけは断固お断りです。

結局、インスタの利用に関するイライラは、全てストーリーズ上における再生コンテンツの自動遷移で起きている。好きでもない音楽を聴くことの強要、望まない広告の自動再生。本当に腹が立つ。地下鉄乗ってて唐突に爆音響かせてみ?慌てるだろ、都会人なら。あんな恥ずかしいものは他に無い。人間よりも馬や鹿の多い田舎ならいざ知らず、お前は一度でも地下鉄に乗った事があるのかと小一時間問い詰めたい

その対策の為だけに常時、スマホのボリュームを最小化するのも鬱陶しい。こっちは寝る前にさくっと音楽聞いたりする訳で。スマホの落下対策のために頑丈なカバーを付けてるから、それであの小さなボタン類が余計に押し辛くなってるというのはあるんだけど、そんな事まで俺の責任にされたらたまらんぜ。

てな訳で。
インスタのアプリ側で音声を常時ミュート出来ないのかと思ってさんざ調べたその挙句、WEB版にたどり着きました。スマホでもWEB版を使ってみたら、ストーリーズ上で広告の表示はない。音楽・音声を仕込んであるコンテンツは画面に表示される再生ボタンを押さないと音は出ない。おまけに、TL上で勝手に推奨コンテンツが表示されることもない。フォローしている人の投稿したコンテンツだけが、過去に遡及してシームレスに表示される。静止画像しか撮影しない私にとっては快適以外の何物でもありません。

撮影ガチ派はパソコンで画像処理して切り出したファイルをインスタに投稿する訳ですが、この処理はパソコン上でWEB版を使えばシームレスに実行できます。それをスマホで閲覧するのにはアプリ版のほうが便利なんじゃないかと何となく思っていたんだけど、実際はスマホでのインスタ閲覧もWEB版のほうが遥かに快適でしたね。いや、もっと正確に言うとアプリ版がウザすぎて駄目でした。

アプリ版はリアルタイムで更新が掛かるけどWEB版はバッチ処理の一括更新のように見えます。ですが、インスタは元々即時性を追求するメディアでもないし、それでも何ら問題はありません。
と、そこまで考えたところで「ああ、その穴埋めで検索ページが超絶ウザいのか」と妙に納得しました。さっきWEB版インスタの検索ページでスポーツ呆痴が流れてきたから頭に来てブロックしたのですが、とにかくインスタからはどうですかどうですかとばかりに不要・不快なコンテンツばかりが流れてくるのは何故なんですかね。

さて。
何故WEB版の仕様で容認していることを本家のアプリ版インスタでは容認しないのかという事を考えると、それは結局、インスタが宣伝広告に依存しているプラットフォームだからということに尽きます。インスタの設定をいくら探しても音声ミュートが存在しないのは、音の出ない状態のまま広告を再生されたら困るからであって、そんな使い方を容認したらクライアントから速攻でクレームが来るでしょうね。「バカヤロー!そんなもんに金払えるか。アプリの仕様で何とかしろ」ってね。

それだけは回避しないといけませんね。インスタも客商売なんだから。明日のおまんまを食べる為にはクライアントの靴だって言われりゃ全力で舐めなきゃいかん訳で。

そこでインスタは「ユーザーに出来るだけ音声情報を含むコンテンツを作成するように仕向ければいい。そうすればフォロワーのスマホからは音が流れる」と考えたんだと思います。好きでフォローしている人が作成したコンテンツを音声情報付きで閲覧したその直後に、速攻で広告を大音響で流せば目標は達成できる訳で、そのためにリール機能を実装したと考えると全て合点がいく。

何なんだ、この手前勝手なご都合主義は?

検索ページは一切使うのをやめました。愚にもつかないコンテンツで溢れかえっていて吐きそうになります。受験とか育児とか雑学とかスポーツの上達法とか、あんたらのクソみてえなノウハウに用はねえ。リール機能は諸悪の根源だ。口で言うな。文章化しろ。それが出来ねえのはてめえがサメの脳味噌だからだろ。

それ以上に腹が立つのは。大学は忙しかったぞ?なんでこんなに時間が足りないんだっていつも思ってた。
インスタに溢れかえる「自称医学部・難関大学」のゴミども。こんなところで遊んでる暇があるのか。やることやれよクズ。そんな事じゃ卒業どころか進級も覚束ないぜ。自称大学生はお気楽でいいですねえ。ところであなた、医師国家試験の準備は進んでいるんですか?

そんなもの受ける訳ないだろってか。この大馬鹿野郎。

何処かにタダのマニュアルが落ちてねえかと血眼で探す輩がそれだけ多いんでしょうね、今の世の中。だけど何かに縋って生きていないと不安でしかたないっていうお前は、必ず新興宗教に入信する事になると思う。いや、別に構いませんし、人間には不幸になる自由だってある訳です。だけどそんなに人のいう事が全部正しいと思うのならいっそのこと中国嫌いのイタコ野郎が演じる「なんとかウィルスがー」とかいう憑依芸でも聞いていれば良いではありませんか。選挙はいつもいつも新興宗教幹部の指示通りに投票する洗脳された羊の群れたち。一回くらい頭使え、ダボ。どういう訳なのかイタコと羊は仲が悪いですね。理由は知りませんが。

不倫、売買春、ありとあらゆる犯罪準備。準備周到に行われるクソどもの違法行為を支援したくて仕方ないインスタという名のプラットフォーム。時間潰しを突破口にして「必ずお前の不安心理につけ込んでやる」と手ぐすねを引く輩が山のように溢れかえる様は本当にツイッターより悪い。

こんなもの使うこと自体が犯罪の方棒担ぎなんじゃねえかと思えて仕方ないですわ。静止画しか撮影しない私にとってはね。

ま、結局SNSという存在自体が無理ゲーなんでしょうけどね。

こんなのやられたら!

一眼レフだのミラーレス一眼だの持ち歩くのがバカバカしくなって困りますね。

iPhone13で撮影した画像を撮って出しで長辺1200ピクセル×短辺900ピクセルにリサイズだけ掛けた画像がこれです。

f:id:a1photomic:20220214153619j:plainこんな画像を突きつけられたらコンパクトデジタルカメラを買おうって奴はいなくなると思う。今更だけどコンデジのマーケットが急速にシュリンクしたのもよく判る。桜の枝に引き攣れ感はないし全体を俯瞰的に眺めたら物凄く解像感がある。空の色調も抑制感があっていい。ハイライトからシャドーまでの繋がりもいい。

オリジナルは4032×3024の12Mピクセル、4:3フォーマットなんだけど、昔使ってたD3sも、今使ってるα7s3もピクセルサイズは12Mで同等だから、おそらくはA3ノビにでもプリントしない限り粗は出ないだろうと思う。

「現像?何それ」ってなもんだ。スマホ任せでどうしてここまで写るんだ。俺はどうしてあそこまで苦労してニコンなりソニーなりで撮影した画像ファイルをパソコンで画像処理しなきゃいけないのよ。いや正味な話、俺が必死でパソコンで現像処理を追い込んで、それからソフトに実装されている自動調整ボタンを押しました、みたいな感じの完成度だもん。
まあ実際のところ、撮影した対象物を画像ファイルとして生成する際に、スマホ側でソフト的な調整は自動で掛けていると思うんだけど。だけど、こんな画像を機械がさらっと吐き出すんじゃないよー。人間様の立場はどうなるんだ。

ニコンイメージスペースのようなアクセスコントロールが可能なサイトに写真を上げて、限られたひととだけ写真を共有したい場合でも、スマホだったらアップロードからURLの連絡まで一発で完結できる。アプリを介在させてわざわざカメラから画像を取り込む必要もない。

まじかー!としか言えない。

なんか最近はスマホでも無理矢理ボカすのが流行ってるみたいだけどね。ボケを有難がるのは日本固有の事象でそれに該当する英単語は日本語由来のbokehだからさ。ソニー使いの俺が言うのもなんだけど、メーカーがとろけるようなボケとか言う宣伝文句を使うのはちょっと気持ちが悪い。

イカ判(長辺36mm×短辺24mm)のレンズ交換式カメラといえど、結局のところ写真表現の幅はそのフォーマットに支配されている訳で、自然なパースペクティブでパンフォーカス表現をしようとすると、恐らく画像ファイルは回折ボケで使い物にならなくなるだろうね。それを逆手に取ってメーカー側が堂々と「大口径レンズを使って絞り開放で撮りましょうよ、どうですこのボケ具合」って言うのはある種の開き直りであってちょっと違うと思う訳よ。

人間の眼が漠然とものを見ているときにあんなボヤボヤ画像しか写ってなかったらあっちこっちで衝突事故だらけな訳で、写真って奴は、まずはパンフォーカスでカチっと再現されるべきものだと俺は思うんだよね。
スマホに実装するレンズは焦点距離が短いから合焦範囲が広くなって結果的にパンフォーカスになるんだけど、これはライカ判のシステムでは実現できない世界で、フォーマットを意識する必要のないスマホだからこそ達成できる世界だとも言える。
レンズ一体型のカメラ、しかもいいとこ三年しか使わない使い捨て。レンズマウントだのフランジバックだのを意識する必要はなく設計の自由度はこの上なく高い。ダメだと思ったらやり逃げすりゃあいい訳でユニットの設計者は気が楽だ。

何度でも言うけどこれは凄い。ライカ判のレンズ交換式カメラとは違うフォーマットのカメラとして完全に共存できる。つまり棲み分けは充分に可能だ。
レリーズタイムラグとか動体撮影時のオートフォーカスとか、そんなものを意識しないといけない時には気合を込めてソニーαを持ち出せばいい事だ。後は夜か。スマホカメラのナイトモードで動きモノをブレ無く写し止める事は無理だから、そこは流石にα7sⅢの独壇場だとは思う(と自分に言い聞かせるしかない)。

f:id:a1photomic:20220215024112j:plainこちらは失敗画像。ゴーストやらフレアやら凄いことになってます。強い光源はフレームインさせないように意識したほうが良さそうです。最近増えたLED式の街灯とかね。それからレンズ周辺は、意識して撮影前にきちんと清掃することですかね。

f:id:a1photomic:20220215033356j:plainもうひとつ失敗画像。駐車場の看板(白抜きのP表示と[空]の文字)が、何故か対角線上に反転して結像しています。ゴーストってこんなにはっきり結像するものなの?どういう仕組みだからこうなるのか、知りたいところです。

こうやって見ると、夜間の撮影はいろいろ気を使わないといけないし、後でレタッチが必要になることも多いんだろうね。だけどこれ、後処理でレタッチを入れることを考慮しても、春に桜の名所とかで写真撮ってさ、それで一眼レフなりミラーレス一眼なりの吐き出す絵をスマホが圧倒したらどうすりゃいいんだろうな。

スマホに搭載されているレンズなんて大したことないんだろうからエンジンが余程優秀なんだろうね。レンズの明るさ(f値)は焦点距離÷レンズの有効口径だから、見かけのf値は凄いけど(f1.6らしい)。林檎電脳が画像処理エンジンを自社開発する訳はないからどっかから買ってきたんだろうけどさ。ベンダーはどこなんだろうな。
まあ、ニコンじゃないことだけは確かだけど。あの「私には一切意思はありません、現像頑張って下さい」式の、モノクロ紛いの絵に林檎が首を縦に振る訳がないからなあ。

カメラメーカーにしてみたら。ちょっと、いや、かなり拙い事態だぜこりゃあ…