ニコンD6は絶対に売らないほうがいいですよ?

モノクロと見紛うような絵をひたすら吐き出し続けるニコンZ6に嫌気がさしてソニーに乗り換えた私は、現在SEL2470GMⅡとSEL85F12GM待ちです。つまり現状では中古カメラ店に行っても、特にお目当てがある訳ではありません。それでもカメラ店に行くこと自体は大好きですから、先週末も都内某店を訪れました。

ソニーに関してはどういう訳なのかSEL24105Gの中古在庫が積みあがっていました。賞与も支給されて懐具合の良くなった皆さんがキャッシュバックを利用してSEL2470GMを大量購入されたのでしょうか?はたまた一旦SEL70200GMⅡに切り替えした上で来年出てくるであろうSEL2470GMⅡを買い増ししようとでもいうのでしょうか。謎です。それにしても金はある所にはあるものですね。

ニコンに関してはやはりD一桁の動向が気になります。目を引いたのはD6の中古在庫が3~4台あって、しかも在庫が回転しているように見えたことです。新品との差が20万円程度ありますので中古を求める方も多いのでしょう。
それにしても。今年の6月5日に発売されたばかりのD6なのに、どうして中古が湧いてくるのでしょうか。買ってはみたものの使いこなせなかったのでしょうか。買ってはみたもののスペック不足だと思われたのでしょうか。まあ、そのいずれかなのでしょう。

個人的な所感ですが、ニコンD5とD850の二台構成で写真を撮っていたころが、いちばん機材への信頼度が高かったです。
D5でほとんどのものが撮れました。オートフォーカスは初動が抜群に速く、とにかく食いつきが良かったです。ISO上げ放題で電源投入即撮影可。チャンスを逃した記憶はほとんどありません。予備のバッテリーは所有していましたが、実際に持って出たことは一度もないです。カメラ任せで撮影しても現像に手が掛からず「これで撮れなきゃ腕が悪い」というくらいの信頼感でした。光をきちんと回せる場所ではD850を使っていましたが、機材の重さに音を上げてZ6/Z7Ⅱに入れ替えしたのが運の尽き。やっちまった・・。

そこのあなた。まさかD6売ってZ9に入れ替えしたりしないよね?

絶対に止めたほうがいいですよ。Z9はD6の代わりにはならないと断言します。
ミノルタはまともなミラーボックスを作れなかったから、最後までニコンの立ち位置には到達できなかった訳ですが、それはソニーになっても同じことだからD6に相当するカメラはソニーには絶対に作れないです。

それでは逆にニコンは自社の要素技術でα1に相当するカメラを作れるのかって話ですが。これも絶対に無理です。ニコンはそもそも電子デバイスを作れません。まして映像エンジンたるや目を覆うような代物な訳です。当のニコンのエンジニアがいちばん判っていることだと思いますが、レフ機とミラーレスでは求められている機能がほんの少しだけ違う訳ですから、ニコンは己の得意分野で勝負すれば良いではありませんか。

プロユースにとって一番重要なのは、どんな所でも必ず写るという堅牢性であり、システム全体に対する信頼性です。それが二の次三の次なら、押せば綺麗に写ると評判のメーカーなり機種なりに行けばいい。私のようにね。

ソニーを実際に使ってみて驚いたのは、ニコンと同じようにカメラ任せで撮影してもモノクロまがいの絵を吐き出すようなことは絶対にしないという事でした。いま現にZ6使ってるひとは、私と同じことを思ってないですか?「どうしてスマホの吐き出す絵の方が綺麗なんだ?」ってね。

 

私は「Z9はキヤノンR3みたいな立ち位置のカメラで来る」と思っていました。
Z6に対する不満は色再現性がからっきしダメなこと、Z7Ⅱに関する不満は高感度耐性が劣ること。激高した私は、一気に問題解消するためにこうした訳だけれども↓

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乗り換えたソニーに関して言えば、究極のオールラウンダーはα1でもα7Ⅳでもなくて、α9だと思います。連射性能、高感度耐性、解像度を全て満たすことは無理で、現実問題としては何かひとつを犠牲にしなくちゃいけない。
ユーザーの私がはっきり言いますが、α1も日が暮れたら使い物にならないですよ。驚いたのは高感度耐性のなさよりも連射速度が極端に落ちることです。つまり、α1はこの意味においてD6の足元にも及ばない。こう言ったら何だけど、管理人と取り巻き連中にとって都合のいい、上澄みの部分だけ持ち上げて勝手なことばかり言ってる「なんちゃってデジカメinfo」は絶対に言及しないでしょうけどね。

※あの手のサイトは読むだけ時間のムダです。機材は金にモノを言わせてさっさと買うに限ります。ダメだったら売っちまえと思ってα7SⅢ買ったらもう最高。あれは動画機じゃなくて究極の静止画機でした。センサースコアがどうのこうの言って、買えない理屈をひたすらこねくり回すひと、自分の使っているメーカーに関しては絶対に異論を認めないひと。あんたらはどっかのメーカーの廻し者かなんかですか・・

さて。この項の結論です。
フラグシップ機に関するスペックの落としどころは、画素数を24Mピクセルあたりに留めてでも連射性能と高感度耐性を確保することですね。その前提として堅牢性が確保されていることが何よりも重要で、どんなところでも一台で撮れることが大事だと私は確信します。

故に、Z9は報道用途として使えるのかと言われたら答えはノーだろうと思います。私は絶対にZ9は買わないから永久にユーザ評価はできませんが、ニコンはNPSのストラップを付けた「自称プロ」の連中に「Z9は日が落ちたら使い物になりません。お願いですからD6と二台持ちしてください」とでもいうつもりなんでしょうか。

だったら現にそこにあるD6を使うほうがいいだろうと心の底から思います。この点、R3を先に出してきたキヤノンはよく判ってるなとは思いますね。(私は買いません。あの会社は嫌いです。従って、こちらも未来永劫評価はできませんが)

最後にもう一言。冒頭記載の中古カメラ店は新品も取り扱いしているお店なのですが、この日いちばん驚いたのはD850の次回デリバリーが「2022年4月」ということでした。ニコンは一体何を考えているんでしょうか。半導体部品の逼迫が深刻で、この時点でD850の製造ライン自体を完全に止めてしまったということなのでしょうか。

今年もあと一週間ですが。今年中にデリバリー予定だったZ9、どうなったんですかな。買うのはいいですよ。Z9を買うのはいいんだけど軍資金を捻出するためにD6は売らないことです。はっきり言っておくけど、それをやらかした途端に私みたいにニコンを一式叩き売ることになると思います。絶対にね。

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と、ここまで書いた翌日のこと。

ニコンZ9がデリバリーされました。さしずめニコン使いの皆さんへのクリスマスプレゼントといったところでしょうか。おめでとうございます。

ところが初回分は即完売、ヨドバシカメラの次回デリバリーは2022年10月予定ってちょっとあんた。半導体市況が逼迫しているのは判ってるけど、こんな間抜けなチャンスロス、見たことねえって。はあ・・

次回デリバリーの頃にはα9Ⅲとガチでぶつかるんだろうけど、一年のアドバンテージをみすみす棒に振るとは呪われているんですかね・・来年はニコンニコン使いの皆様にとって良い一年であるといいですね。

みなさま良いお年を。